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女子大生 水野果歩
第191章 女子大生 水野果歩(191)

友哉は駅前のカフェに1人で居た。前に果歩とよく来ていたカフェだ。

果歩に勉強を教えたり、次の休日の予定を立てたり。2人で過ごした場所としては、ここは特別落ち着く所だった。

決まって毎回注文していたのは、友哉がアメリカンコーヒーで、果歩はキャラメルモカかフレンチヴァニララテ。果歩は甘い物好きでいつも甘いものばかり頼んでいた。


友哉 「アメリカンコーヒーを1つ・・・あっ・・・やっぱりフレンチヴァニララテを1つで・・・。」


トレーを持って友哉は窓際のカウンター席に座った。

トレーに乗ったマグカップからヴァニラの甘い香りが漂っている。

外は段々と薄暗くなってきていて、学校帰りや会社帰りの多くの人達が歩いていた。


友哉 「・・・ん・・・甘っ・・・果歩、いつもこんなに甘いのを飲んでたのか・・・」


ラテを飲んで思わずそう声を漏らした友哉。

口の中に広がる甘ったるい濃厚な味は友哉の好みには合わなかったが、果歩が好きそうな味だと思った。


友哉 「・・・・」


友哉はマグカップを置いて、再び外の景色をボーっと眺めていた。



〝あんな大人しそうな顔して大勢の男達に股開いてるんだからなぁ・・・〟

〝友哉も忘れた方がいいって、水野には関わらない方がいいよ〟



大学で後藤に言われた言葉が気になった。

後藤や裕子に言われた通り、あの噂は本当なのかもしれない。

果歩が多くの恋人でもない男達と身体の関係をもっているという噂。特に他のコミュニケーションは取らず、男達とSEXをするだけの関係だと。


友哉 「・・・はぁ・・・」


今でもとても信じられない。

もし事実だとしても、果歩が自らそんな事を望むはずがない。


・・・そんなはずは無いんだ・・・


しかしそんな考えと矛盾するような出来事が友哉の脳裏に過ぎる。

あの時の電話だ。

あの時確かに、果歩は富田という男とのSEXに悦びの声を上げていた。

それも友哉が電話の向こうでそれを聞いているのを果歩は知っていたはずだ。

果歩はあの時何を思ったのだろうか。

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