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女子大生 水野果歩
第191章 女子大生 水野果歩(191)

果歩 「・・・・・・」


友哉 「・・・果歩・・・」


しかし果歩は友哉の方へは振り返らず、再び歩き始めようとする。


友哉 「か、果歩!?待ってくれ、行かないでくれ!」


友哉は去ろうとする果歩に駆け寄り、思わず果歩の腕の掴んだ。


友哉 「はぁ・・・はぁ・・・果歩・・・」


果歩 「・・・離し・・」


友哉 「知子ちゃんも心配してる。」


果歩 「ぇ・・・」


前回同様、友哉から離れようとした果歩だったが、友哉の口から出た知子という名前にその動きを止める。


友哉 「辛い事があるんだろ?俺が・・・力になるから。」


果歩 「・・・・・」


果歩は友哉に腕を掴まれたまま、顔が見えないように下に俯いた。


友哉 「俺はもう・・・彼氏でも何でもないから、こんな事する権利ないかもしれないけど・・・でも・・・果歩が辛い思いをしているなら、助けたいんだ。」


果歩 「・・・・・」


心配そうに俯いている果歩の顔を見る友哉。

元気のない様子の果歩は、やはり以前よりも痩せている様に見える。相当なストレスを抱えているのかもしれないと、友哉は思った。


友哉 「・・・果歩・・・俺は・・・」


果歩 「・・・来て。」


友哉 「え?」


突然口を開いて小さな声でそう言った果歩。

人混みの中で果歩の小さな声を聞き取るために、友哉はさらに果歩に顔に顔を近づけた。


友哉 「何て言ったんだ?果歩・・・」


果歩 「付いて来て・・・」


そう呟いた果歩は、再び歩きだす。
友哉にはどこに行くのか、この行動が何を意味するのかさっぱり分からなかったが、果歩の腕を掴んでいた手を放して、歩き出した果歩の後を言われた通りに付いて行った。

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