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女子大生 水野果歩
第193章 女子大生 水野果歩(193)
果歩 「・・・私・・・沢山したんだよ。」
果歩の声で友哉は再び目を開く。そして果歩の目をジッと見つめた。
友哉 「・・・・・」
果歩 「・・・セックス・・・・・毎日毎日、沢山の男の人達と・・・」
友哉 「・・・・・」
果歩 「私は・・・便器なんだって・・・ヒドイよね・・・」
友哉 「・・・果歩・・・」
果歩 「・・・でもね・・・凄く気持ちよかったの・・・フフッ・・・馬鹿だよね・・・最低だよね・・・」
果歩の口は笑っていた。
笑っていたと言っても笑顔ではない。
ただ口の端を少し上げて笑っていたのだ。
友哉 「・・・もういいよ果歩。」
しかし果歩はそのまま続ける。
果歩 「・・・色んな事したんだよ・・・それまでは想像もしてなかったようなエッチな事・・・。」
友哉 「・・・・・」
果歩 「友哉の知ってる男の子とも沢山したんだよ・・・後藤君も、林君も、上田君も、高本君も・・・」
友哉の手がグッと強く握り拳を作る。
その怒りはその男達に向けられたモノではない。友哉は自分自身に怒っていたのだ。
果歩 「最低でしょ?幻滅したでしょ?・・・でも全部本当の事なんだよ。・・・私・・・最低な女なの。」
友哉 「・・・・・」
果歩 「私・・・もう友哉とは居る世界が違うの・・・だから・・・」
果歩はそう言いながら少し俯き、片手で自分の頭を押さえた。
友哉はその時見つけてしまう、果歩の手首にある何本もの切り傷を。
果歩 「だから・・・こんな汚らわしい女、もう見たくもないでしょ?安心していいよ、もう友哉とは会わないから、私大学も辞めるし・・・もう友哉とは絶対に会う事の無い遠くに行くから・・・遠くに・・・ずっと遠くに・・・」
友哉 「何・・・言ってるんだよ果歩・・・」
果歩 「友哉・・・ごめんね・・・昔の彼女がこんな女だったなんて、嫌だよね。ごめんね、ホント・・・私なんて生きてる意味ないよね・・・こんな人間・・・死んだ方が周りの人達に迷惑・・・」
バサッ・・・・!
果歩が全てを言う前に、友哉は果歩を抱き締めた。
身体が勝手に動いた。自分を傷つけ続ける果歩を、愛おしい果歩を、友哉は抱き締めずにはいられなかったのだ。