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女子大生 水野果歩
第198章 女子大生 水野果歩 (完)
そして果歩は、友哉の横でゆっくりと話し始めた。
友哉が海外に行ってからの全てを。
友哉と連絡ができなくなって不安になった事。
富田とのSEXに魅了され、快楽に溺れた事。そしてその中には浮気心も確かにあった事。
富田が孤独な人間だという事も。
果歩は富田から母親の話などを聞いたことはなかったが、なんとなく富田の瞳の中から寂しさと悲しさを感じ取っていたのだ。
それは不確かな事ではあるが、兎に角果歩は今自分が思っている事を何もかも全て包み隠さず友哉に話した。
そして最後に、今も友哉の事を愛していると・・・。
果歩 「・・・・・。」
友哉 「・・・・・。」
果歩 「・・・ごめん友哉・・・。」
友哉 「・・・どうして謝るの?」
果歩 「私の気持ちばっかり言って・・・私・・・やっぱり最低な女だよね・・・。」
友哉 「そんな事・・・ないさ。」
果歩 「・・・ホントにそう思ってる?」
友哉 「ホントさ・・・今は・・・果歩が思ってることを全部言ってくれた事が嬉しいよ。」
果歩 「・・・・・。」
友哉 「それで、今果歩の話聞いて思ったんだけど・・・。」
果歩 「・・・・・。」
友哉 「俺も、果歩の事今でも愛してる・・・もう果歩に孤独な思いはさせたくない。その・・・富田って人みたいな思いはさせたくない・・・。」
果歩 「・・・友哉・・・」
友哉 「俺が全て受け止めるから・・・果歩の過去も、未来も・・・だから・・・」
果歩 「・・・・」
果歩の頬に涙が流れる。
嬉し涙でも、悲しい涙でもない。
今まで開かなかった心の中の一番奥にある扉が、友哉の愛によって解放されたのだ。
涙が止まらない。
果歩 「ぅぅ・・・・ぅ・・・ぅぅ・・・」
友哉 「果歩・・・」
果歩の手をそっと握り、涙目の果歩の瞳を見つめる友哉。
・・・・・・
そしてゆっくりと顔を近づけた2人は、今までで一番愛に満ちたキスをした。