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鮮やかな青
第2章 歪んだ性癖
ひとまず今度は私が娘を組み敷けば、涙は止まる。襦袢の下から覗く肌の色が、恐ろしい。女の頂に触れようと手を伸ばせば、その手はかたかたと震え始めた。
脳裏に浮かぶのは、義隆に犯されたあの日の記憶。肌に広がる不快な唾の匂いと、ざらりとした掌の感触。あんな事を、私は弱い娘相手にしなければならないのか。そう思えば、私のものはぴくりとも反応しなかった。
「――隆景様?」
「……申し訳ありません」
私は彼女から身を離すと、頭を抱え大きな溜め息を漏らす。突き付けられた現実は、頭に響き重くのしかかる。だがそれを、彼女に悟られる訳にはいかなかった。
「いくらともが幼子とはいえ、妻である事に間違いはありません。その妻を、たった三日で裏切り他の女を抱く事は、私には不可能です」
「しかし、とも様が大きくなられるまで、不犯を貫くのはお辛いでしょう。とも様とて、もう少し大きくなられれば、男性がどういうものか分かります。ですから……」
「私にとっては、妻を裏切る方がずっと辛く苦しいものです。今すぐ戻りなさい、私に、あなたは……他の女は、ただの一人も必要ありません」