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鮮やかな青
第2章 歪んだ性癖
(どうして、こんな事に……)
物事を改善するには、原因の追及を。しかし考えられる原因など、たった一つしかない。義隆の、汚らわしい一夜だ。
体中を這い回る芋虫のような手。耳を支配する、興奮した男の荒い息。無理矢理割り開かれた、尻の穴の圧迫感――
「んっ……」
体が熱くなって、ふと気付く。先程まではその記憶が私を凍り付かせていたのに、今は感触を思い出すたび血が巡っていた。
私の掌の中で、私自身はどんどん固さを増していく。下半身が痺れる心地良さ。私を興奮させるのは、義隆の呟きだった。
「あ……兄、様っ……!!」
義隆に組み敷かれ、快楽に鳴き乱れる兄の姿。見た事もないそれを、私は自分と重ねて高ぶる。これは兄の快楽なのだと思えば、欲望が先走り先端を濡らし始めた。
激痛を味わったはずの尻穴が、どうしてか疼く。私は欲に支配されたまま、うつ伏せになって後ろに手を伸ばす。
「――くっ!」
初めは、やはり違和が勝った。しかし焼き切れた頭が貫かれる兄を妄想すれば、次第に指を引き込もうと蠢き始める。私の下半身は、すぐに欲望に浸りがくがくと動いていた。