この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鮮やかな青
第2章 歪んだ性癖
 
 父の話を纏めれば、つまりはあまり家臣を手打ちすれば信用を失い、かえって統治は難しくなる、という事だった。しかし父は、それだけの話を実に冗長に、何回もくどくどと語る。正座した足が痺れを覚えてもなお、父は長々と話を続けていた。

 早く終わらないかと思いながら聞き流していると、部屋の外から声がかかる。その声は、普段は吉川家の人間として離れて暮らしているはずの、元春兄上だった。

「入るぞ、親父」

 これは私にとって、助け船だ。兄上が無遠慮に襖を開いた事で、父の説教がようやく止まった。そして父の関心は、そのまま元春兄上へと変わっていく。

「おお、元春! よく来たな、ほら、座れ」

「ったく、こっちだって都合があるんだから、そうほいほいと呼び出すなよな」

 私が来ると決まってから、元春兄上にも誘いの手紙を送ったのかだろうか、元春兄上は懐から手紙を出すと、それを父に返した。

「いや、隆景が来るなら、今後について少し離そうと思ってな。ご苦労だった」

「しかし、隆景が自分から帰るなんて言い出すとは、珍しいな。そんなに嫁が気に入ったのか?」
 
/113ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ