この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鮮やかな青
第3章 兄の手
 
 私が素直に頷けば、父も満足げに頷く。誰にも告げてはならぬ話、父の真意は、気になるものだった。

「陶の謀反だが、周りの国衆は義隆の首を求めている。おそらく本人は成り代わる気などないだろうが、いざ行動に移せば、周りが義隆の生存を許さんだろう。陶はおそらく大内を乗っ取る形になる。本人の意図に構わずな」

「大内は、滅びると?」

「仕方あるまい。戦から逃げ、放蕩した者の自業自得だ」

「しかし先程、兄様には陶を信じろと言ったではありませんか。滅びると思うなら、あのようなごまかしは……」

「隆元は、義隆に近い男だ。あやつ自身義隆の人質であるし、嫁も義隆の養女。素直に話せば、大内に味方してしまうだろう」

 先程の様子を見る限り、兄はあまり陶の話に乗り気ではなかった。大内に思い入れがあるのは、間違いないだろう。

「滅びる勢力に肩入れして、共に沈まれては困る。ひとまずはあやつが勝手に動かぬよう、押さえておかねばなるまい」

「でしたら、無闇にごまかさず兄様を説得すればいいのでは? このまま陶が謀反を起こし、義隆が死ねば、兄様の中には陶への不信が残ります」
 
/113ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ