この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鮮やかな青
第5章 月の影
 
「このまま陶に従い、手駒となるのはまっぴらごめんです! 義隆様の仇を討つため、挙兵すべきでしょう!」

「兄様、少し落ち着いてください。陶と対立したとして、どう討ち破るおつもりですか? 義隆に味方した者は少なく、それもほとんど陶の手で殺害されています。大内家の兵力をほぼ丸ごと受け継いだ相手に、我らで何が出来るのですか」

「それは……しかし、大義はこちらにあるだろう!」

「だからこそ落ち着けと言っているのです。主を討った不忠の士に、義理堅く忠を注ぐ者はありません。今は混乱し大きな問題が起きずとも、どうせすぐに不満が噴出し家中は崩れるでしょう。討って出るのは、その時にすべきです」

 義隆の死を望んだのも大内家の臣、陶を不忠と罵るのも同じ臣、なんとも理不尽な話だが、それが通ってしまう恐ろしい世界が武士というものだ。手のひらを返すきざしは、すでに現れている。だからこそ謀反というものは、難しいのだ。

「ま、それが無難な策だろうな」

 私の意見に頷き口を開いたのは、元春兄上だった。戦に関して、元春兄上ほど頼りになるものはない。皆が期待し、耳を傾けた。
 
/113ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ