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タワーマンションの恋人
第10章 * シュウタ






「おはよう、華ちゃん。」



目が覚めると背中に温もりを感じる。
顔だけで後ろを振り向けば、肘枕でわたしを見下ろすシュウタさん。



「おはよう、ございます…。」




「よく寝てたね。疲れたよね。」



「…はっ!シュウタさんっ…!今日仕事はっ!?」



「大丈夫。今日は午後から稽古があるだけ。」



そう言ってわたしの頬を指先でなでる。



「そっか、ならもう少し時間あるね。」


「話し方、ぽやぽやしてる。本当に疲れたんだね。」


彼の腕にぎゅっと閉じ込められる。
ぱっと見ると華奢に見える彼だけど、抱かれて始めてちゃんと男らしさを兼ね備えていることを知った。



「シュウタさんの身体、好き。」


「なにその、単刀直入な感想。」


「ううん、変な意味じゃなくて。綺麗なボディバランスだなぁ、って。」


細身でありながら、男性らしい筋肉の発達、計算されたように鍛えすぎず、程よく形成されている。


「ははっ、それはどーも。」


「あとなんか肌が吸いつくみたいで気持ちいい。」


腕の中で向きを変えて彼と向き合う。
彼は柔らかく笑って額にキスを落としてくれた。



「そういうの、何て言うか教えてあげるよ。」


「うん?」


「身体の相性が良いって言うんだよ、きっと。」


同じタイミングで笑いあえば、どちらからともなくキスを交わす。





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