この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
タワーマンションの恋人
第10章 * シュウタ
「おはよう、華ちゃん。」
目が覚めると背中に温もりを感じる。
顔だけで後ろを振り向けば、肘枕でわたしを見下ろすシュウタさん。
「おはよう、ございます…。」
「よく寝てたね。疲れたよね。」
「…はっ!シュウタさんっ…!今日仕事はっ!?」
「大丈夫。今日は午後から稽古があるだけ。」
そう言ってわたしの頬を指先でなでる。
「そっか、ならもう少し時間あるね。」
「話し方、ぽやぽやしてる。本当に疲れたんだね。」
彼の腕にぎゅっと閉じ込められる。
ぱっと見ると華奢に見える彼だけど、抱かれて始めてちゃんと男らしさを兼ね備えていることを知った。
「シュウタさんの身体、好き。」
「なにその、単刀直入な感想。」
「ううん、変な意味じゃなくて。綺麗なボディバランスだなぁ、って。」
細身でありながら、男性らしい筋肉の発達、計算されたように鍛えすぎず、程よく形成されている。
「ははっ、それはどーも。」
「あとなんか肌が吸いつくみたいで気持ちいい。」
腕の中で向きを変えて彼と向き合う。
彼は柔らかく笑って額にキスを落としてくれた。
「そういうの、何て言うか教えてあげるよ。」
「うん?」
「身体の相性が良いって言うんだよ、きっと。」
同じタイミングで笑いあえば、どちらからともなくキスを交わす。
.