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タワーマンションの恋人
第14章 * 共有
「はーなーさん?いつまでそうしてるのー?」
困ったようなフミヤの声がして更に深くベッドに潜り込む。
「はなー?ねぇーいい加減出ておいでよー。」
彼の手が布団の上から乗るのを重みで感じる。
「すっごく可愛かったよ?」
その言葉に少しだけ顔を出す。
「そんなのっ、関係ないもんっ…。なんて、なんて、恥ずかしいことをっ…わたしはっ…」
シャワーから出たフミヤはすっきりした顔をして柔らかく笑っている。
先にシャワーを浴びたわたしはどんどん冷静になるほどにさっきまでの己の行動の恥ずかしさに気がついてしまったのだ。
シャワーを出ると、フミヤが煙草を吸ってるのを良いことに素早くベッドに戻り、布団を被り身を隠していた。
「華、ほら、出ておいでよ。」
ベッドサイドから両手を広げるフミヤを見つめると、体ごとわたしを抱き上げてくれた。
そして、ぎゅっと抱きしめられる。
「ありがとう、華。俺のわがまま、聞いてくれて。」
「今更、恥ずかしくて、本当にっ…。」
「おかげで俺頑張れそうだよ?仕事。ありがとう。」
「うん、それなら良かった。」
少しだけ体を離して向き合えば、そっと髪を撫でてくれる。
「可愛い。大好きだよ、華。」
「ありがとう。フミヤ。わたしも大好き。」