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タワーマンションの恋人
第20章 * Compatibility






退院後もしばらく休みを貰い、1番にやってきたのはシュウタくんだった。




「シュウタくん?」

「んー?」


さっきからふたりでベットにいるのに、指一本触れてこないシュウタくんに、ヤキモキしてしまう自分がいる。


見つめ合って、話しているだけ。
唇が近くにあればキスしたくなる、指があれば絡めたくなる、それがシュウタくんなのに、なんだかなにも始まっていないのに焦らされている気がして、切ない。



「そのパジャマかわいいじゃん。似合ってる。」


夏用に新しく買ったサテンのパジャマは涼しくてわたしもお気に入りだった。


「ありがとう、これピンクもあって迷ったんだー。」

何気ない話をしていると、素材を確かめるように彼の指が伸びてきた。


「ピンクも似合うと思うよ?」そう言って身体をなぞるように彼の指が柔らかく動く。


ショート丈のパンツから伸びる素足に彼の指が触れると「はぁ…っ」と不意に吐息がもれる。


「華、目がトロンってなってる。」 

「うん、」

何度も何度も身体を行ったり来たりする手に身を任せる。


胸の膨らみに手が届くと「ぁ、」っと下腹部の疼きを感じる。


パジャマの上からなのに感度がいつもより高くて、どこを触られても全て彼に委ねたくなる心地よさに身を任せていた。


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