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第22章 *　romantic rival

だけど、結局俺は華を抱いた。


華のほうが、プロとして上手だったのかもしれない。



そこからだった、俺の中でなにかが軋みだしたのは。




良い人で居たくて抑えていていた感情は、一度箍が外れてしまったらきりが無くて。



我慢していたものが手に入った感覚。
今まで、味わったことがない幸福感。


好きだなぁ、大切にしなくちゃ、良い人で居なくちゃ、真剣にそう思った子を抱いたのは初めてだったのかもしれない。


事務所の目を盗んで、彼女を作ったこともあったし、行きずりでワンナイト過ごしたこともあるけど、もうそんなことじゃ、満たされなくていた。



華が、欲しかった。
気がついたら、華じゃなきゃ駄目になっていた。





そんな俺を受け入れてくれる華に更に深くハマって、どんどん好きになって。


見なくて良いことを見るようになって、感じなくていいことを、感じるようになった。