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タワーマンションの恋人
第22章 * romantic rival
そんな彼女を見て、ふと我に帰った。
「ごめん、華…」
そう呟けば、彼女の腕が俺の首に巻き付いて引き寄せられるように唇が重なった。
柔らかい彼女の舌が優しく口内を泳いで、俺の腰を離さないように足で腰を引き寄せる。
「元のっ…フミヤに、もどった?」
「華、俺……」
「わたしは、今この瞬間、フミヤが1番好きっ…。」
そう言ってついばむようにキスを重ねられる。
その言葉に自分の不甲斐なさや情けなさが一気に押し寄せて申し訳なくなって涙が溜まる。
「フミヤは…?」
「俺も…華が好き…。ごめ、それなのに、俺っ…。」
そう伝えると「もう、痛くしないでね?怖いフミヤもやだよ?」と笑い、もう一度深いキスを重ねた。
「心配しないで?わたしはフミヤが好きよ。」
彼女の指先は何度も俺の頭を撫でて、よしよしと許されているような気持ちになった。
華はそれからゆっくり時間をかけて、ラストスパートへと向った。
目を見て、指を絡めて溶けるような顔で何度も「気持ちいい」と笑って甘く声を上げた。