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タワーマンションの恋人
第24章 * sovereign remedy
「俺もね、店のテスターでハンドマッサージしてもらったんだけど、すっごく気持ちよくて。思わず寝ちゃうかと思った。」
「リョウちゃん上手だねぇ〜。気持ちいい。」
「ほら、ダンスしたり立ちっぱなしの現場が続いたりすると足が浮腫んだりするからさ。だから、自分で出来るマッサージ?教えてもらったりしてさ。よく自分でやるんだ。」
華の顔の血色もだんだん良くなって、ソファーにもたれるように華の身体の力が抜けていく。
「ほら反対の手も貸して?」
「ありがとう、リョウちゃん疲れてるのに。」
「お安い御用。華、結構疲れてるでしょ。意外と凝ってるよ。指とかもなんとなく浮腫んでる。」
「本当に?なんか上手く疲れが取れなくて…。すこーしずつ疲れが蓄積してる感じかなぁ。」
「マッサージしてあげようか?俺のマッサージ、結構仲間内から評判なんだよ?遠征先とかで軽くやってあげるとぐっすり寝れるって。」
「えー?悪いよ。むしろ、わたしがしてあげなくちゃいけないのに。」
そう言う彼女の手を一旦離し「ちょっと待ってて」と声をかけてからベッドルームに向かった。
バスタオルをベッドに引いて、それらしく間接照明だけ照らして彼女を呼びにいく。
「華、こっちきて。」
小首を傾げてから恐る恐るやってくる彼女。
「あそこに寝て?ちょっとマッサージしてあげる。」
「え、本当に?本当にいいの?」
「そのかわり、お洋服脱いでくださいね~。」
そう言うと彼女はいたずらに笑って「わかった。」と頷いた。