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タワーマンションの恋人
第27章 * Tuin der lusten
震える呼吸を察したのか、シオンが素早くシャツを脱ぎそっとわたしの肩を抱いた。
回した手でホックを外してから更にキツく抱き寄せて、乳房が見えない様に抱いたままベットに倒れた。
そして、手触りのいいブランケットを二人で身を隠すように被った。
緊張をほぐすようなキスをしてから、秘め事をするような熱っぽさで視線が絡む。
そして、耳元に唇が寄せられると
(リョウマのことは、気にしないで。俺だけ見てよ。)と消えるよな小さな声が聞こえた。
「でも…」
そう答えると、有無を言わさず首に愛撫が始まり力が抜ける。
ブランケットの中、まだ二人の世界という安心感。
熱い温度の舌先に頭の芯がぼやけて、身体が熱くなる。
「俺に委ねて。好きだよ、華。」
いつもより優しいトーンのシオンの声に鼓動が増す。
彼に言わせると、甘いセリフはより甘くなりまるで映画のヒロインにでもなったような感覚になる。
彼が胸の先端を舌で転がし始めると、ブランケットもはだけてくる。
その羞恥で身体をこわばらせれば、察したように手を絡ませて恋人繋ぎした手を顔の横で固定する。
「余所見すんなって。俺の方だけ見て。」
舐めるようにこじ開けられた唇で深いキスを交わす。
右半身に溶けるような、リョウマの視線を感じながらもシオンに言われた通り、彼とのキスに没頭していく。