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タワーマンションの恋人
第4章 * シオン






シオンの次にシャワーを浴びて、髪の毛を乾かしていると「なに悠長なことしてんの?」と現れた上半身裸の彼に半ば強制的にベッドルームに連れて行かれた。

彼の髪もまだ少し濡れていて、オールバックになっている。
またその姿が彼の綺麗な顔を際立てていた。


そこまでは、ちゃんと覚えている。記憶がある。







「もっ…ぅ、ムリ…ッ」

「うそつけ、ほら腰上げろって」

これは、もう何度目の行為だろう。
時間の感覚すらない。
身体に力が入らずうつ伏せに倒れ込むわたしの腰を掴みの力尽くで持ち上げる彼。


「明日、歩けないかもね」

その言葉とともに貫かれれば、もうシーツを握り締めることしか出来ない。

「…っ、ぁぁ…っ!」

「ナカ、どんどん熱くなってる…」

「うぅっ…ッぅ、」

勢いのまま突き上げられるともう快感を自分では抱え切れず、キャパオーバーになった感情が涙になって溢れてくる。

お腹にも力が入らず上手く声も出せない。

「っ…っ…!」

「意識、ちゃんと持って、ろよっ!」

水音と肌がぶつかる音が大きく響けば、最奥まで届いたんじゃないというくらいの圧迫感。

「あっっん!」

「そう、その声聞きたいから…、頑張って…?」

「うっ…ん…」


10代の体力は予想をはるかに越えていて。
わたしの身体はもう言うことを聞いてくれないほど、疲弊していた。

それでも、シオンの気が済むまで意識は手放したくなかった。






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