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タワーマンションの恋人
第8章 * ハルキ
しばらくそんな話を続けているとわかったことがいくつかあった。
わたしとハルキくんの地元は駅3つ分しか離れていないということ。
「本当に近くだったんだっ」
「うそっ、びっくり!」
そう笑いあえば、心の距離も一気に近づいた気がして嬉しかった。
そしてもうひとつ
「え?!ハルキくんって歳下なの?!」
「え?!知らなかったの?!プロフィールとか!見なかったのー?」
「…ぱっと見…?第一印象で…絶対歳上だって信じて疑ってなかった。」
時折、醸しだされる色気のせいなのか、どこか落ち着いた雰囲気のせいなのか、わたしは彼を目をひく人と認識した時から歳上だと信じて疑わなかった。
だから、渡されたプロフィールも読んでいるようでまったく頭に入っていなかった。
歳上だと思い込んでいた彼はまさかの2つ下だった。
「ま、確かに大人っぽいと言われるけども!」
そう言って笑った顔は無邪気で可愛くて、やっぱり優しくてどこか引き込まれてしまった。
その夜はお酒を飲みながら、お互い知ってる名前の高校に通ってたから、高校時代の話をしたり、地元の話をしたりしていたら、夜が明けていた。
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