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タワーマンションの恋人
第8章 * ハルキ
不意に、奥原さんの言っていたハルキの話を思い出す。
きっと彼に愛された彼女は幸せだったんだろうな。
漠然とそんなことを考えていた。
「ハルキ、あと2時間くらい時間あるよね?」
「うん、そうだね。」
「あとちょっと、もう一眠りしませんか?出来れば、一緒に。」
そう伝えるとクシャリとわたしの髪を撫でて「いいよ」と答えてくれた。
この日から、彼の腕の中はわたしにとって一番安らげる場所になった。
彼が隣に居るとわたしはいつだって安心して眠れるんだ。
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