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ボクは障害者
第2章 2,安田との出会い
そりゃそうだ。



余談だが僕は作業所では「ヤスくんってマジでホントにカワゥィ~~~!」と主婦パート連中にキャーキャー言われ、めちゃくちゃ可愛がられてる系のキャラだ。
一重だし頬や額に赤いにきびがポツポツ目立つ、まったくもって垢抜けていない至って平凡にブサイクな僕だけど、けれど、ブサイクだからこそ笑顔にものすごく愛嬌があるらしく、20名ほどいる利用者のなかで僕が一番スタッフに好かれている自負がある。
無論、それは安田も同じことだった。



脳内では「ムム!この新人スタッフ(人妻)、チチでけぇなぁ!くっそ~ダンナさん毎晩パイズリしてもらってんだろうな~うらやましすぎんだろ、オレのも一発ヌイてくれよ~~~」などと不謹慎なことを考えているくせに、表面上は発語出来ない事を逆手に取って、いつも新幹線のTシャツを着用して来所しては女性スタッフに「あ!あ!(見て!新幹線のTシャツ着てんだよ!褒めて!まんまと騙されて!)」とアピールしまくり、稚拙さと天真爛漫さを強調してスタッフ全員を騙しているのだ。
逆に騙されないほうが精神に重大な疾患を負っていると考えても過言ではなかろう。



(ほんとのとこ、天真爛漫キャラをアピるのは女性スタッフだけで十分なんだけれど、男性スタッフにも平等にアピッとかないとエロガキだと勘繰られるため、平等にアピッてるってワケ。健気でしょ?)



だからその日まで、いくら、「もしかしたら天真爛漫に見えるヤスにも性欲があるんじゃないかしら?」と察した安田とはいえ、僕がそれほどまでドぎつい願望と欲求を一人、心の中で抱え隠していたかということまでは想像が至らなかったのだと思う。



困惑するのも無理はない。





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