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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第3章 「第1の犠牲者」
山の中…
森の奥…
井戸の底…
川の底…
思い当たる様々な場所で男達による捜索が続けられる
しかし、山岸蘭の姿は容易には発見できなかった…
日が昇って辺りが明るくなっても、その状況は一向に変わらなかった
ところが、捜査の範囲を隣村まで広げようとした午前6時30分頃…山岸蘭は予想外の場所で発見されたのである
珍田一と磯毛が知らせを受けて発見現場である鬼頭村立中学校に駆け付けると、現場は既に捜索隊の男達と第一発見者の野球部員達で囲まれ、人だかりが出来ていた
「ちょ、ちょっとスミマセン…通してください…」
「ほらほら…邪魔だ。どいたどいた…野次馬は帰んな!」
2人は周囲に群がる男達をかき分け、やっとの思いで発見現場に辿り着いた
しかし…その惨状を目にした2人は動くことが出来ない程の衝撃を受けたのだ
「ち、珍田一さん…こ、こりゃぁ~一体…」
「あぁ…なんてことだ…」