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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第5章 「老婆や村長との対面」
ウチの裏の井戸端で
老婆が三人集まって
一人の老婆の言う事にゃ…
「この歌は…?」
「何でも、お母さんが子供の頃の手毬唄みたいですよ」
「手毬唄…ですか…」
長老 息子の嫁探し
東西南北駆け回り…
見つけた娘は酒屋の娘ぇ…
「嫁探し…か…」
珍田一は1人ごちた…
手毬唄を最後まで聞いてみたい気持ちもあったが、嫁探しという言葉を耳にした途端、被害者と久米家の嫁探しとの関りが気になり始めて、ジッとしていられなくなった
2人は初江に見送られてトシの家を後にした
続いて2人は村長である久米源太郎の家を訪ねた
村長の家は中学校の半分くらいはあろうかという程、広大な敷地だった
庭には手入れの行き届いた松や楓…山茶花などが植えられ、中央には錦鯉の泳いでいる大きな池が作られていた