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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第6章 「凛」
仲居の勝江を見つけた珍田一は、さりげなく勝江に近付いた
「いやぁ…暑いですねぇ~」
「あら、珍田一先生…今日はもう調査のほうはお終いですか?」
「いやぁ…こうも暑いと、身体の方がすっかり干上がってしまって…」
「そうですねぇ…あまり無理なさらないほうが良いですねぇ」
「ところで勝江さん…勝江さんはあわび山荘で働き始めてどれくらいになるんですか?」
「あたしがココで厄介になったのは確か17の時だったから…もう13年になりますかねぇ…」
「え?勝江さん30歳だったんですか?僕はてっきりまだ20代半ば位かと…」
「あら、イヤですよ~先生ったらお上手なんだからぁ。あたしなんかおだてたって何も出てきませんよぉ」
「いやいや、おだててなんかいませんよ。勝江さん別嬪さんだから、お客さんに言い寄られたりして困ってるんじゃないですか…?」
「やだ、もう…先生…あたしだって一応女なんですから…そこまで言われると、いろんな所が疼いてきちゃうじゃありませんかぁ…。先生…ちゃんと責任とって下さいよぉ」