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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第6章 「凛」


白いワンピースを着た真っ白い肌の女性…


漆黒の髪は背中の中程まであり、同じ色の瞳は大きく、薄い唇は桜の花弁を思わせる淡い桃色をしていた


身体も手足も細くて長い…


その姿はこの世の者とは思えない程、美しく


いつも冷静な珍田一の心を静かに乱し始めていた





気配に気付いた女性はゆっくり珍田一に顔を向けた…


少し怯えたような表情をしている



珍田一は彼女を怖がらせないようにニッコリ微笑んで


「百日紅…とても鮮やかな色ですね…」


と穏やかなトーンで話しかけた



女性はただ不思議そうに珍田一を見ている



「僕は、東京から来ました珍田一って言います…ここ数日、こちらでご厄介になってます。」



女性は小さく頷いた



「凛さん…ですね…?」



もう一度小さく頷いた…






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