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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第1章 「鬼頭村の美女達」
「先生…そりゃぁ見たらぶったまげますよ…。透き通る雪のような白い肌と、少女のような細い身体…それに吸い込まれそうな黒くて大きな瞳…蘭ちゃんにも晴美ちゃんにも引けを取らない美女ですわ…」
「ほほぉ…そ、それは早くお目にかかりたいもんですねぇ…」
「あの娘は、口さえきければ…そりゃぁ、村の男達が放っておかないような美しい娘です…。可哀想に…」
「お父さんの事故のショックで口がきけなくなったんでしたね…」
「えぇ…。それさえなければ村長の息子の嫁候補ナンバーワンだったんじゃろうに…」
「え?村長の息子の嫁候補…?」
「ええ、そうです。村長の息子とやらがもう30過ぎとりましてな…、嫁探しをしとるらしいんですわ。」
「ほう…」
「村長は昔から村の中だけでなく、あちこちに地所を持ってる裕福な家ですから…嫁にやる側としても申し分ない家柄なんですわ」