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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第2章 「老婆と手毬唄」

ガラ…ガラ…ゴロ…ガラ…

珍田一が下駄を引きずるように歩く度に夏の午後の強い日差しによってすっかり水分を失った街道に白い砂煙が舞い上がった

静かな街道には下駄の音と油蝉の声だけが奇妙な音楽を奏でていた
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