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裸の傑作
第8章 ブルーになる日
まずは、龍次郎が海外の蚤の市で見つけてきたという奇妙な木彫りの像と共に、しの子一人がモデルになった。
薫は飽きもせず、ポーズを取るしの子の姿を見ていた。
しなやかな美女と妖しげな雰囲気ただよう像との組み合わせは、妙に魅力的だった。
二十分ほどポーズを取っていたしの子だったが、突然の吐き気に襲われ、「すみません」と
言いながらトイレに駆け込んだ。
トイレからは、苦しげなしの子の声が聞こえる。
「しの子さん、大丈夫?」
薫はドア越しに声をかけた。
返事はない。
しばらくすると、やつれた様子のしの子が出てきた。
「大丈夫かい。」
龍次郎はしの子の方を見て言った。
薫はしの子の手を引き、ソファに座らせた。
「少し休ませてください。それからまた、再開しましょう」
「今日はもういいよ、君には休息が必要だよ。吐き気ってことは、風邪かな?」
確かに体は熱っぽいし、だるいし、風邪かもしれない。
でも・・・。
しの子は、ある一つの原因に心当たりがあった。
薫は飽きもせず、ポーズを取るしの子の姿を見ていた。
しなやかな美女と妖しげな雰囲気ただよう像との組み合わせは、妙に魅力的だった。
二十分ほどポーズを取っていたしの子だったが、突然の吐き気に襲われ、「すみません」と
言いながらトイレに駆け込んだ。
トイレからは、苦しげなしの子の声が聞こえる。
「しの子さん、大丈夫?」
薫はドア越しに声をかけた。
返事はない。
しばらくすると、やつれた様子のしの子が出てきた。
「大丈夫かい。」
龍次郎はしの子の方を見て言った。
薫はしの子の手を引き、ソファに座らせた。
「少し休ませてください。それからまた、再開しましょう」
「今日はもういいよ、君には休息が必要だよ。吐き気ってことは、風邪かな?」
確かに体は熱っぽいし、だるいし、風邪かもしれない。
でも・・・。
しの子は、ある一つの原因に心当たりがあった。