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裸の傑作
第6章 ファインダー越しの夜
しの子が龍次郎の淹れてくれた中国茶を飲んでいると、薫がやって来た。


ブルーのシャツにスラックス、肩掛けバッグという出で立ちの彼は、


どこにでもいそうな若者に見えた。


薫はしの子を見ると、ぱっと目を輝かせた。


「こんばんは、しの子さん」


しの子はにっこり微笑んだ。
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