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しゃぼん玉色した彼
第2章 単純な興味
急展開すぎない!?
住む家がないからって、見ず知らずの人の家に住ませてって。
それは困る。突然過ぎる。
私が何も言えずにいると、彼ははあっと小さく息をついて視線を伏せてぼそっと呟く。
「ここで野垂れ死んでもいいなら放っておけば」
「……」
冷たい口調で放った後、彼はゆっくりと動き出そうとした。
だけど、すぐにお腹を抱えた。
「う、痛っ」
「ちょ、ちょっと!」
「……く、」
「~~~~!!もう、わかった!うちに来て!」
痛そうにしている彼をどうしても放っておけない!
痛みが治まるまで。治まるまで。
そう心の中で呟く。
「本当に?」
「うち、ここからすぐだから」
「へえ、そっか。よろしくね」
私がそう言うと、彼は満面の笑みを向けスクッと立ち上がった。
何が起こったのかわからず、キョトンとしたまま私は彼の顔を見上げる。
さっきまで痛がっていたのが嘘のように彼は、私の腕を引っ張って立ち上がらせると腰に手を当てる。