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しゃぼん玉色した彼
第3章 奇妙な同居生活
「ん~、美味しい」
「本当にそれだけでいいの?」
「へーき」
「そう」
玲於が私にねだったのは鮭のおにぎりたった一つ。
飲み物もいらないって言っていた。
「あ、俺ひゃんと仕事探すから安心ひてよ」
口いっぱいにおにぎりを含み、もごもごしながら話す。
「なんか適当に店探して来るし」
「それって、ホストって事?」
「うん。それ以外住みこみ出来るとこわかんないし」
指についた米粒をぺろっと舐めた玲於は、ベッドにごろんっと寝転がった。
「はあ、つっかれた。寝そう。眠っていい?」
「え?ちょ、ちょっと玲於!?」
大きく欠伸をした玲於はそのままうつぶせに枕に突っ伏した。
上着脱いでないし、それにそこ私のベッドだし!?
慌ててどかそうと玲於の元へと行くが……。
「って、もう寝ちゃった」
ありえないよ。
見下ろした玲於はすーすーと寝息を立てている。
はあっと盛大な溜め息を吐いた私は再度玲於の顔を見た。