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しゃぼん玉色した彼
第3章 奇妙な同居生活

朝食はちゃんと玲於の分も作っておいた。
喜んでくれるかはわからないし、何が好きかもわからないけど。

目玉焼きと、ウインナーとお味噌汁っていう簡単なモノ。
あの調子だとこっちが言わないと本当に何も食べなさそうだし。


朝食の隣に《食べてくださいね》と一言書いたメモと、合鍵を置く。
カバンを持った私は小声で「行ってきます」と言うと、家を出た。


電車に乗ってから私はケイタイの番号も書いておけばよかったと思った。
やっちゃった。

別に子供じゃないんだから、連絡先知らなくたってどうにかなるよね。


帰宅しても家にいるかどうかもわからないし。
だって、ホストだもん。今は元、であったとしても。

女の人と話すのはうまいだろうし、お客さんだっていそうだし。
そっちに泊まった方がお互い好都合だよね。


って、もう。ずっと玲於の事考えているじゃない。私。
こんなにあれこれ不安になって考えるのなら連絡先聞いておけばよかった。


はあっと溜め息をつくと、私は気持ちを切り替えた。
もう会社に着くし、考えない。


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