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第1章 新居
ぎゅううっと抱きしめられて、羚汰の唇を耳の裏に感じる。

「だから、いつも言ってるだろ?」

少し怒ったように余裕のない口調が、頭に響く。

「俺は、稜のナカでイキたいんだって」

「...うん」

眉間に皺を寄せて、息が上がった様子は、たまらなく稜を欲情させる。

自ら膝の上に跨り、広げた足を羚汰の腰に纏わせる。

濡れた互いの場所が擦れて、2人で息を弾ませた。

その息を絡ませるように舌を伸ばし、抱き合う。

擦れる部分が熱くて、その刺激にだけで体が震える。

「...稜。入れれる?」

「うん...」

少し後ろに体重をかけた羚汰肩に手を置いて、膝の上に跨り直す。

何度も経験しているものの、やはりこの自分からというのは、とてつもなく恥ずかしくて。

羚汰の持ち上げたそれは、もう風呂場で見た時と同じ位で、迎え入れるのを躊躇う大きさだ。

当てがったものの、先が沈んだだけで腰が浮いてしまう。

「...は、焦らしてんの?」

なかなか腰を下ろせないでいる稜に、羚汰が自らを動かして刺激する。
擦れて外れて、稜の膨らみを刺激する。

「あんっ!...動かしちゃ」

広げた足を、今の動きで溢れた蜜が伝う。

「こんなに濡れて、痛くないよ?」

「っ、違...うっ、あっ....んんっ」

焦れた羚汰が腰を引き寄せ、同時に腰を突き上げるようにして差し入れる。

伸び上がるようになる稜の体を、羚汰が抱きしめその体勢を深くしてゆく。

体に満ちてくる羚汰の感覚は、ゆっくりとした動きだからこそのもので。
風呂場で早急に激しく交わったものとは、全く違った快感をもたらす。

稜も強ばっていた足と手を羚汰に纏わせて、2人の間の隙間を埋める。

「りょぉたぁ...」

「うん」

深く奥まで繋がると、舌をも深く絡ませる。

体に馴染んで、そのまま溶けて1つになりそうだ。

「スゴイ」
「気持ちい」

言葉にならない言葉が舌を交わす合間にどちらとも無く繰り返す。

ゆるゆると動き出した互いの腰が、次第にベッドの上で飛び跳ねるように動き出す。

口から離れた羚汰の唇が、上下する稜の胸を捉えるように食らいつく。

「んっ...はぁっ」

「もっと、声、...聞かせて」

そう言うと、それまで以上に腰を動かして稜を追い詰める。

「あっあっあっ、んはぁっ、ああっ」

自然と嬌声がほとばしる。
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