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第1章 新居
羚汰の手も稜の肩を掴むようにして、2人で絡み合う。

激しい動きに閉じそうになる足を余計に開かされ、行き場のない力が体をくねらせる。

「ああっ、やぁあっ、もうっ、...ちゃううっ」

大きくバウンドした稜の体を抱きしめてから、体を起こした。

僅かに繋がったまま体の向きを変え、正面から稜を抱きしめる。

「稜...」

稜もなんとか手を羚汰に巻き付ける。

羚汰の唇が首筋から這い上がってきて、稜の唇と重なる。

同時に腰がぐっとより奥に進んで、2人の間からどちらも声が漏れてゆく。

唾液も吐息も声さえも混ざりあって、どれが誰のものか分からないくらい絡み合う。

「ヤバイ、もう...」

「...ああっ」

羚汰が起き上がって、反り返り次第に上下する稜の腰を引き寄せ、力を振り絞る。

「ああっ、ああっ!!」

その腕に手を伸ばし、今度は上半身を上下させて稜が悶え嬌声を上げる。

「りょっ、たぁっ、羚汰っ」

そんな中、手を伸ばして羚汰を呼ぶと、今一度羚汰が体を預けてくる。
その体にそのまま手を伸ばして引き寄せる。

揺れ動く中でもなんとか舌を交わし、見つめ合う。

大きくバウンドするように、羚汰の腰が振り入れられ、稜は腕の中で伸び上がる。

そのまま羚汰の唇が首を這うようにして進んで、より力が加わる。

「っぁあ!...あ!あ、ああっ!!」
「くっ、...ああっ!」

うねり動く稜の中で、羚汰が大きく振り入れて最奥で放った。

そこにじんわりとした暖かさを感じていると、荒い呼吸が近づいて、舌が捕らわれる。

「んっ、んっ...」

上も下も繋がったまま、より密着させるように体を引き寄せる。
熱を孕んで汗ばんだ肌を感じて、離れ難い。
長いキスが終わっても呼吸が小さくなるまで、しばらく抱き合っていた。

「...ごめん」

「ん?」

髪を撫で耳元にキスを落としながら、羚汰が謝っている。

「優しくするつもりが、...さ」
 
その顔に手を伸ばすと、力なく苦笑いしている。

「うん。明日は仕事だよ」

「だよな。ごめん」

反省したのか、しゅんとなって今一度稜を抱きしめる。

「でも、...気持ちよかった、よ?」

なんとか明るく言う稜を、小さく笑ってまたぎゅうっと抱きしめる。

「俺も」

そう言う羚汰はすっかり笑顔になっていて、笑いながらまた唇を重ねた。
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