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第4章 稜の秘密
「おっそ!!おっそ!!!」

やっと寝室に稜がやってきたのは、途中やめだった処理の続きをしたいというお願いをしぶしぶ受け入れてから、ゆうに1時間は経ってたと思う。

寝落ちしそうになるのと、また覗きに行きたいのを、何度も堪えてなんとか待ってたけど。

普段したことない、スマホゲームしちゃったじゃん。

「だって~」

5分袖のパジャマを着て、同じセットのハーフパンツまで着込んでいる。

そりゃ今の俺と色違いのお揃いだけどさ。

その格好で来る?

バスローブで来て欲しかったし、そう言ったハズだ。

「待ちくたびれて眠いし~」

「寝てていいのに」

するすると何事もなかったのように、ベットに上ってきた。

捕まえて腕の中に閉じ込める。

眠る気らしいけど、そんなコトさせてやんない!

「何言ってんの?俺が先寝たら起こしてくんないじゃん!」

「えー?そんな事ないよ」

いいや。
絶対起こしてはくれない。

先月、可能な限り毎日セックスしようって話し合ったのに!

俺が先に眠ったのをいいコトに、大概そのままほったらかしにされる。

まあ、そんな日は、翌朝しっかりオシオキするけどさ。


稜は、ベットサイドに手を伸ばして照明のリモコンを探っている。

その手を掴んで邪魔してやる。

「ね、起こす気なかったっしょ?」

抱きしめたままそう言うと、腕の中でふふふと笑い声がする。

「バツとして、見せてもらおーか」

「へっ?」

「このまま、1時間かけてキレイにしたとこ、見せて」

明るい照明の中、どんなになってるか見たい。

唇が軽く重なっても、しばらくきょとんとした稜だったが、徐々に意味を理解してきたらしい。

「...え」

「こんなに待ったんだから、権利あるでしょ」

自分でも意味不明な事を言ってる自覚あるけど。

パジャマの上から、稜の体を撫で下ろす。

「1時間もかけてないよ!」

そこかよ。

「じゃ、何してたワケ」

その間もズボンのゴムに手をかけて、するすると脱がせる。

カタチばかりの無意味な抵抗をする稜の手が追いかけてくるけど。

「い、...いろいろ?」

なんだよ色々って。

太ももに唇を這わせながら、無言のままひと睨みしてやる。

少しの沈黙のあと、言いにくそうに稜が白状しはじめた。

「今日は、その、色々、処理をする日だったんだ、も...」
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