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第13章 プールにて

　しかし、藤崎だけには、そのライトピンクの色をしたショーツを見られてしまった。

「ちゃんと俺が買ったのを着けてるようだな」

「い、いきなりスカートをめくらないでください！」

　苦笑しながら言う璃子に向かって、泰然自若とした様子の藤崎が言葉を返す。

「璃子はこうして、俺の買ってやった下着を着けている、俺の女だろ。自分の女に、飲み物や飯を奢るのは当然のことだろうが。おかしなことばっかり言いやがって」

　呆れたように首を振ると、藤崎は再び歩き出す。

　璃子は「それでも、私は高虎さんの恋人ってわけじゃないんだし……。申し訳なさは常にあるんだけど」と心の中で呟くと、早足で歩く藤崎の後ろをついていった。