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ちょいS部長の羞恥レッスン
第21章 花火大会
 思わず正面の藤崎の顔に視線を戻す璃子。

 すると、藤崎の顔色には動揺の色は一切ない。

 藤崎は璃子にだけ聞こえる程度の小さな舌打ちをすると、苦虫を噛み潰したような表情で「はい」とだけ答える。

 カップルたちはそれ以上何も言わず、静かに璃子たちから少し離れた場所へ移動し、腰を下ろした。

 こんな場面でも動じない藤崎を見て、璃子は「高虎さんらしい」と思いつつも、驚嘆を禁じえない。

 璃子は震える声で藤崎に耳打ちをした。

「どうしましょう……」

「俺たちがヤってるとまではバレてないようだし、このままの状態でいるしかないだろう」

「そ、そんな……」

 困惑するも、「今ここで身体を離せば、いくら暗がりとはいえ、性交がバレかねない」ということを十分に理解している璃子は、藤崎の意見に従うしかなかった。




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