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サイトの人
第21章 帰路
「あの、今日はどこか行くんですか?」
中居さんと女将さんに見送られ、車は走り出した。
いつもより早い朝食を終え、もう一度お風呂に入ると、あっという間にチェックアウトの時間だった。
「ちーちゃんはどこか行きたいとこある?」
「んー。この辺よく知らないですし」
決して有名な温泉街ではない。
昨日高速を降りた後も、国道を走っているはずが片道1車線の木々に囲まれた山道しか見ていなかった。
「特に観光もなさそうだしなぁ。じゃあ、とりあえずのんびり帰ろうか。あ、でも一箇所寄りたいところあるんだけど、いい?」
「はい。いいですけど、どこですか?」
「ん?着いてからのお楽しみ」
タカダは満面の笑みだ。
いつもなら、タカダが笑う時には大抵チヨが赤面するようなことばかり起きるのだけれど。
朝日に心洗われたかのように清々しい気持ちのチヨは、それを思い出すこともなかった。
中居さんと女将さんに見送られ、車は走り出した。
いつもより早い朝食を終え、もう一度お風呂に入ると、あっという間にチェックアウトの時間だった。
「ちーちゃんはどこか行きたいとこある?」
「んー。この辺よく知らないですし」
決して有名な温泉街ではない。
昨日高速を降りた後も、国道を走っているはずが片道1車線の木々に囲まれた山道しか見ていなかった。
「特に観光もなさそうだしなぁ。じゃあ、とりあえずのんびり帰ろうか。あ、でも一箇所寄りたいところあるんだけど、いい?」
「はい。いいですけど、どこですか?」
「ん?着いてからのお楽しみ」
タカダは満面の笑みだ。
いつもなら、タカダが笑う時には大抵チヨが赤面するようなことばかり起きるのだけれど。
朝日に心洗われたかのように清々しい気持ちのチヨは、それを思い出すこともなかった。