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サイトの人
第25章 迷路
「あ、あの、今からどこに?」
チヨはスカートの裾が捲れないように手で押さえながらも、前を歩く背中に声をかける。
タカダはチヨの下着を奪い、チヨは仕方なくワンピース一枚で店を出ていた。
「ん?もう終電もなくなったみたいだし。どっか泊まっていこうか?」
チヨの赤面する様子に心良くしたタカダは、恋人にするかのように優しくチヨの手をとった。
「ちーちゃんに今日1日頑張ったご褒美あげないといけないし」
「いえ、あの、タクシーで帰れますっ。今日は、もう…」
「んん?なに?もしかして、俺のこと怖くなった?」
そんなことは、ない。
怖いのは…。
チヨは心の中で呟く。
あんなことをするなんて、思わなかった。
辱められても、気を失うほどの快楽に責められても。
それでも理性を失うことなんて今までなかったのに。
人に見られていただけで、全身に粟がたつほど興奮し、それを受け入れた自分が、怖い。
これ以上こうしていたら、逃れられないところまで行ってしまいそうで。
そんなチヨの気持ちを見透かしているタカダは、また楽しそうに笑うのだ。
「ほんとに、ご褒美いらないの?断るなら、次は今日よりももっと激しいことするかもよ?俺のこと焦らすんだもんね?」
「そんなつもりじゃ、ないですっ」
「じゃあ、行こうか?」
そう言うと、タカダはタクシーを止めるために立ち止まった。
誘導尋問にひっかかったような気分になりながらも、チヨはそれ以上抗わなかった。
ようやくタクシーがつかまり、乗り込むと、タカダが何かを思い出したかのように言いだした。
「ああ、そういえば。サイトウくんがちーちゃんにまた会いたがってたんだよ」
「え?」
「ちーちゃんの嫌なことしちゃったから申し訳ないって。お詫びしたいんだって。あれ?覚えてない?」
「いえ、覚えて、ますけど」
忘れるはず、ない。
騙されるような形で出会い、翻弄され。
今まで拒絶していた場所を汚そうとした人。
チヨはスカートの裾が捲れないように手で押さえながらも、前を歩く背中に声をかける。
タカダはチヨの下着を奪い、チヨは仕方なくワンピース一枚で店を出ていた。
「ん?もう終電もなくなったみたいだし。どっか泊まっていこうか?」
チヨの赤面する様子に心良くしたタカダは、恋人にするかのように優しくチヨの手をとった。
「ちーちゃんに今日1日頑張ったご褒美あげないといけないし」
「いえ、あの、タクシーで帰れますっ。今日は、もう…」
「んん?なに?もしかして、俺のこと怖くなった?」
そんなことは、ない。
怖いのは…。
チヨは心の中で呟く。
あんなことをするなんて、思わなかった。
辱められても、気を失うほどの快楽に責められても。
それでも理性を失うことなんて今までなかったのに。
人に見られていただけで、全身に粟がたつほど興奮し、それを受け入れた自分が、怖い。
これ以上こうしていたら、逃れられないところまで行ってしまいそうで。
そんなチヨの気持ちを見透かしているタカダは、また楽しそうに笑うのだ。
「ほんとに、ご褒美いらないの?断るなら、次は今日よりももっと激しいことするかもよ?俺のこと焦らすんだもんね?」
「そんなつもりじゃ、ないですっ」
「じゃあ、行こうか?」
そう言うと、タカダはタクシーを止めるために立ち止まった。
誘導尋問にひっかかったような気分になりながらも、チヨはそれ以上抗わなかった。
ようやくタクシーがつかまり、乗り込むと、タカダが何かを思い出したかのように言いだした。
「ああ、そういえば。サイトウくんがちーちゃんにまた会いたがってたんだよ」
「え?」
「ちーちゃんの嫌なことしちゃったから申し訳ないって。お詫びしたいんだって。あれ?覚えてない?」
「いえ、覚えて、ますけど」
忘れるはず、ない。
騙されるような形で出会い、翻弄され。
今まで拒絶していた場所を汚そうとした人。