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サイトの人
第8章 待ち合わせ
電車は土曜日だからか、いともよりも空いている。
けれど空いている席を見つけられなかったチヨは手すりにつかまりながら、目の前の窓を眺める。
外はすでに日も落ち、車内が鏡のように映っていた。
今から。
彼氏でもない男性に抱かれるために、私は電車に乗っている。
自分の顔を見つめながら、心の中で呟く。
ほんと、たった一回の出会いで、こんな風になるなんて思わなかった。
チヨがぼんやりしていると、体がビクリと震える。
なんで?
チヨは訳もわからず周りを見渡すが、不思議そうに目が合う人はいるものの彼はいない。
どうして?
振動音が周りに聞こえないようについ足を閉じると、チヨの体を衝撃が走る。
リモコンを持っているタカダはいないはずなのに、ローターが振動しているのだ。
それも、チヨの反応を楽しむように強弱をつけながら、じわじわとチヨを責め立てる。
こんなとこで、どうしよう。
まさかここで取り外すこともできず、かと言って変な動きをしたら周りに怪しまれてしまう。
手すりを必死に掴み、気を紛らわせようとしても、うまくいかない。
そんなチヨの様子を見られているのか、操作している犯人は、さらに振動を強くする。
堪らずに目をきつく閉じ、次の駅まで耐える。
駅につくと、耐えきれず一度電車を降りた。
すると、振動は止まる。
良かった。
でも、なんだったんだろう。
チヨは周りを再度見回し、やはり知り合いがいないのを確認すると、次の電車を待った。
けれど空いている席を見つけられなかったチヨは手すりにつかまりながら、目の前の窓を眺める。
外はすでに日も落ち、車内が鏡のように映っていた。
今から。
彼氏でもない男性に抱かれるために、私は電車に乗っている。
自分の顔を見つめながら、心の中で呟く。
ほんと、たった一回の出会いで、こんな風になるなんて思わなかった。
チヨがぼんやりしていると、体がビクリと震える。
なんで?
チヨは訳もわからず周りを見渡すが、不思議そうに目が合う人はいるものの彼はいない。
どうして?
振動音が周りに聞こえないようについ足を閉じると、チヨの体を衝撃が走る。
リモコンを持っているタカダはいないはずなのに、ローターが振動しているのだ。
それも、チヨの反応を楽しむように強弱をつけながら、じわじわとチヨを責め立てる。
こんなとこで、どうしよう。
まさかここで取り外すこともできず、かと言って変な動きをしたら周りに怪しまれてしまう。
手すりを必死に掴み、気を紛らわせようとしても、うまくいかない。
そんなチヨの様子を見られているのか、操作している犯人は、さらに振動を強くする。
堪らずに目をきつく閉じ、次の駅まで耐える。
駅につくと、耐えきれず一度電車を降りた。
すると、振動は止まる。
良かった。
でも、なんだったんだろう。
チヨは周りを再度見回し、やはり知り合いがいないのを確認すると、次の電車を待った。