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第3章 玄 徹匠

チャラい格好をして、何が得られたのかはわからない。

仲の良い友達は、思い切ったことしたなー、と笑ったけど、関係性は変わらなかった。
仲良くないヤツは離れていったし、先生とかヤンキーに目ぇつけられたり、チャラいオンナばっかり寄ってきたりってのはデメリットだったかも。
けどそれも、周りの人間の俺に対する評価が、髪の色と耳の穴でどこまで変わるのかは、やってみなくちゃ分からなかったことで。面倒臭いこともいっぱいあったけど、それはそれで勉強になった、と思う。

すぐ止めようかとも思ったけど、先生や先輩に目ぇつけられたから止めた、と思われんのが癪だったから、高校三年間は意地で通した。

大学進学と同時に髪色を戻し、ピアスもつけなくなった。まだ穴は空いてるから、ファッション的に下の1個くらいは着けられるけど、上の２つを使うことはまぁない。