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同級生
第7章 原点
またスタスタと歩き出した師匠が、

「あ!」

とまた急に立ち止まったので、今度は止まれず背中にぶつかってしまった。

「ご、ゴメンなさい!」

「大丈夫?」

私の鼻をなでなでしながら、微笑んだ。

「キミ、ゲンと同じハイスクールだったでしょ?」

人差し指を立てて、ニコッと笑う。

「は? えぇ、はい、そうです…けど?」

「こっちに来て。ゲンのルーツ、見せてあげるよ。」

師匠は私を一枚の写真の前に連れて行った。

えっと…

秋晴れの真っ青な空の下、水色の鉢巻をヘアバンドのようにかけて、トランペットを抱えた、体操服の女の子…
額に光る汗と、上気した笑顔…やりきった感に満ちたその顔は…

「え!? 私…?」

高校時代、吹奏楽部に所属していた私が、体育祭の応援で演奏し終えた後の写真だった…
ってか、こんなのいつの間に撮ってたの…?
私の顔と写真を見比べて、師匠はニコニコと頷く。
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