この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夢…獏の喰わぬ夢
第1章 春

今朝の自分勝手な夢を見透かされたようで、
一瞬ドキッとしたが、冷静に

「たまに、あるかな。」

と答えた。

「大学なんて行きっこないし、このまま就職させるにも変わった娘が、
大学に行きたいって言ったもんだから、親は喜んでくれたわ。

離れて独り暮らしするのも抵抗なかったみたい。」

「独り暮らしなんだ。僕もだよ。大学に入りたい理由は違うかな。

君みたいに目的なんてない。
ただこのまま就職して社会人になるのが嫌だっただけで、なりたい将来の夢なんてない。」

「将来の夢ね。
同じ夢って遣うのにずい分違うわね。」

「そうだね。
夢に、君ほど詳しくないけど、フロイトなんて、夢の分析に生涯を費やして、仕事にしたんだ。
夢と夢を追い求めたんだね。」

意味の違う夢を架けてちょっと気取ったつもりだったが、彼女には、大して面白くなかったようだ。

「フロイトも、分析なんてしないで、夢そのものをもっと楽しめば良かったのに…」

彼女の満足のいく会話ができず、更に、今朝、余韻に任せて現実に処理してしまった僕は、居心地が悪くなって時計を見た。

(そろそろ戻らないと講義に間に合わないな)

/201ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ