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夢…獏の喰わぬ夢
第4章 五月晴れ
僕は想像もつかない彼女の夢の話に面食らい、ふざけたつもりだったが、彼女の真面目な答えに戸惑ってしまった。
勢いで
「君の中の自由奔放な僕は中世の騎士か何かで英語で会話してるわけ?」
と言ってしまってから恥ずかしくなった。
自分のことを騎士と自認しているなんて…
「さしずめ、姫を百年の眠りから呼び醒ますknight?には、現実になってるわよね。」
彼女のから発音される[騎士]ほど立派でない自分にますます恥ずかしくなった。
彼女は、何事にも無関心だった僕を、感動と苦悩の渦に引き摺り込む。
彼女と知り合ってからの僕は、今までの人生の中で一番充実した時間と目まぐるしい感情の変化とを覚え、肉体も魂も活き活きとしていた。
「また姫が眠りにつく前にお願いがある。
週末の明日、明後日と少し眠りの時間を割いて僕と過ごしてくれないか?」
「それはデートのお誘い?」
「そこまでちゃんとした計画はないけど、週末は約束しないと君と逢えないだろ。どこか行きたいところでもある?」
「昨日の公園、あそこで夢の話をしたいわ。」
やはり彼女は僕の夢を知っている?僕が剥き出しのままの自分と化した公園を、