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OLオクサマのふぇろもん
第5章 Scene.05
 
 外まで聞こえるほどによがっているかと思うと、旦那さんが羨ましくなってくる。

 しかし、羨ましい以前に、聞こえてくる喘ぎ声に、興奮している事も事実だった。

 最早、聞こえてくる喘ぎ声は、向かいの家からだとしか思えなくなっていた。

「……んふぅっ……んうぅっ…………んっ………あぁっ………」

 意識すればするほど、そうとしか思えない。

 なにより、透き間を大きくしたせいか、先程よりも鮮明に聞こえてくる。

 窓に掛けていた指先に力を入れる。

 更に音も無く広がっていく透き間。

 徐々にバルコニーの姿が露わになっていく。





「…えぇっ!?」

 思わず声が口から飛び出し、窓から指先が離れた。

 慌てて窓の脇に体を潜める。

 再度、ゆっくりと透き間を覗き込む。

 見間違いじゃ無かった。

 明るい月明かりに照らされたバルコニー。

 そこに、あの女性が一人で手摺に俯せて寄り掛かっていた。
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