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月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第5章 Fly me to the Moon
「…あ、あの…月城…」
梨央がおずおずと口を開く。
月城が梨央を見つめる。
2人の視線が濃厚に絡む…。
…と、その時…数段下の階段にいた光が振り返り、梨央を見上げた。
「梨央さん、大丈夫だった?」
梨央ははっと、月城から目線を外し光を見る。
「え、ええ…」
光はにっこり笑う。
「良かったわ。梨央さんに怪我がなくて。…月城、ありがとう。貴方は本当に有能な執事だわ」
月城は静かに一礼する。
「恐れいります」
光は改めて、梨央にその白く長くほっそりとした手を差し伸べる。
「さあ、梨央さん。まいりましょう」
梨央は月城に何かを伝えるのを諦め、素直に光の元へ降りてゆく。
光は梨央の肩を優しく抱きしめる。
「…今夜は、私も梨央さんと一緒にお風呂に入るわ」
梨央は驚いたように目を見張る。
「え?光お姉様もご一緒に?」
「お嫌?」
光は梨央に流し目をくれる。
「い、いいえ!…そうではなくて…恥ずかしいの…」
羞恥から桜色に染まった首筋を光は愛おし気に、指先で触れる。
「可愛い梨央さん。…女同士でしょ?それに…昔はよくご一緒に入ったじゃない。恥ずかしがることなんかなくってよ」
「え、ええ…」

…2人が一階奥のバスルームの方向に消えてから、月城は小さく息をついた。
…お二人で…ご入浴されるのか…。
なんとはなしに胸が騒めく。
…馬鹿な…。光様は梨央様のお従姉妹様…。
しかも女性だ。
ご一緒にご入浴されても何の不都合もないではないか…。
月城は自分に言い聞かせるように胸の内で呟いた。

…しかし…
ふと、先ほどの梨央の感触が蘇る。
…強く抱けば砕けてしまいそうに華奢な身体であった。
しかし…月城の身体に押し付けられた梨央の乳房は小さいが柔らかく、梨央は薔薇の芳しい香りがした。
明らかに、日に日に成長しつつある女性らしい身体…。
…よせ…考えるな…。
梨央様のお身体のことを思い浮かべるなど…
不敬も良いところだ…!
月城は自分の思いを断ち切るように頭を上げ、大階段を再び登り始めた。



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