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月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第5章 Fly me to the Moon
北白川邸の浴場は浅間山から流れる豊かな鉱泉を引いている天然温泉である。
浅間山温泉は泉質も穏やかで硫黄臭が少なく、白く滑らかな源泉は美肌効果がある。
別荘の貴婦人達にも大変人気があり、多くの別荘で源泉が引かれているのだが、北白川家の温泉は広さもたっぷりとして、浴場にはイタリアから取り寄せた大理石でローマ風呂を模した広々とした円形の浴槽があり、外には浅間山が一望できる月見台のある露天風呂も備え、まるでローマの王侯貴族のような気分が味わえると招待客にはすこぶる好評なのだ。

光はこの温泉が大層お気に入りのようだ。
日に何度も上機嫌で入浴している姿が見うけられた。
梨央は湯あたりし易いので、1日1回が関の山だ。
広い脱衣所に着くと、光は優しく梨央の白いドレスを脱がし始める。
真珠の鈕をひとつひとつ外す光に、梨央は遠慮勝ちに声をかける。
「…光お姉様、鈕くらい自分で外せるわ…」
光は謎めいた猫のような艶っぽい瞳で梨央を見つめる。
「…私がしたいの…」
鈕が全て外され、レースのリボンが解かれる。
袖がシフォンのドレスを、光はするりと脱がせる。
梨央は細い肩紐のみの真珠色のキャミソールドレス姿になる。
「…さあ、こちらも脱がせて差し上げるわ」
光の白く細い指先が器用に肩紐を滑らす。
華奢な長い手足…。
白く透き通るような上半身が露わになる。
普段、メイドに着替えも入浴の世話も委ねている梨央は上半身の裸を光の前に晒しても、さほど恥ずかしがりはしない。
やや、困ったようにその長い睫毛を伏せるだけだ。
光は唄うように囁く。
「…下着も…脱がせて差し上げるわ…」
梨央が初めて睫毛を震わせ、唇をぎゅっと閉じた。
「…下着は…梨央が自分で脱ぐわ…」
光が梨央の頬を優しく愛撫するように撫でる。
そしてその可憐な耳朶に吐息交じりに囁く。
「…いいわ。…脱いで、梨央さん…」
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