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月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第5章 Fly me to the Moon
縣の山荘…と言うには余りに豪奢だが…の晩餐会は和やかに楽しく進んだ。
趣味の良い重厚なテーブルの前にしとやかに着席した梨央の今夜の装いは、ベビーピンクのストラップのみのシルクのイブニングドレスだ。
珍しく胸元が大胆にカットされているデザインで、これは光がパリで誂えさせ、梨央に贈ったものである。
ようやく膨らみかけた美しい胸のラインが強調されるドレスで、初めて着た時は梨央は
「…こんなに肌を見せるのは恥ずかしいわ」と戸惑ったものである。
「なにをおっしゃるの、梨央さん。貴女は本当に美しいスタイルをしていらっしゃるのだから、それを見せないなんてナンセンスよ。長い手足、透き通るように白く美しい肌…首筋も長くて…本当に綺麗…」
そう言って光は梨央の手を取りキスをした。

髪も今夜は大人っぽく結い上げ、別荘から持参したピンクの薔薇を飾っているのが、お伽話の姫君のように美しい。
縣は優しく、しかし熱い眼差しで梨央を見つめた。
「…梨央さんはすっかりレディになられましたね。…背がお高いせいか、お年より大人びて見えます…」
梨央は縣の視線を羞じるように俯き、ナプキンでそっと唇を抑える。
…そんな姿も少女らしい清楚な色香感じずにはいられない。
縣は、微笑みながら話しを続ける。
「…今日はいかがでしたか?」
梨央はおずおずと顔をあげ、縣を見て頷く。
「とても楽しかったですわ。…アルフレッドとも仲良くなれましたし」
「それは良かった!…光さんはいかがでしたか?」
梨央の隣で優雅にワインのグラスを傾ける光に尋ねる。
光はベルベットのようにしっとりとした笑みを浮かべ、
「楽しかったです。…ちょっとしたアクシデントがありましたけれど…それもまた夏の思い出ですわ…」
縣の背後に控えて立つ月城を見遣る。
月城は少し動揺しつつ眼鏡を押し上げ、静かに微笑を返した。
梨央が不思議そうな顔をして、何か言いたげに光を見る。
察した縣が
「お二人に良い思い出が出来たのでしたら、何よりです」
そして、顎の前で両手を組みながら、優しく梨央の顔を覗き込む。
「…梨央さん、よろしければ今夜はこちらにお泊りになりませんか?」
梨央が驚きのあまり、目を見開く。
「…え?」
月城が、はっと息を飲み、縣の動向を伺う。
「…梨央さんに折り入ってお話したいことがあるのです」
縣は真剣な…そして熱い眼差しを梨央に向けた。

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