この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第5章 Fly me to the Moon
玄関の車寄せで、心細そうな表情をして縣と並んで月城が運転するメルセデスを見送る梨央…。
光は最後まで梨央を見つめながら、つぶやいた。
「…本当に良かったの?梨央さんを置いていって…」
月城は滑らかにハンドルを操りながら静かに答える。
「以前、私は橘さんに言われたことがあります。
梨央様はいずれ、北白川伯爵家の当主になられるお方。そのお方が執事がいなくては何もできない頼りない方になられてはいけない。突き放すことも時には愛情であると…。梨央様は14歳になられました。縣様が仰るようにお一人でお泊りになられることも必要なご経験なのです」
「…でも、縣様が梨央さんに手を出さない保障はある?」
ミラー越しに月城は光を見て嗜める。
「光様、縣様は紳士でいらっしゃいます。そのような野蛮なことをなさるはずがありません」
光は長く美しい脚を組みながら不服そうな顔をする。
「わからなくてよ。…梨央さんも初潮を迎えたのですもの。いつでもお輿入れできるお身体になられたということだわ」
月城は小さく咳払いし、呆れたように
「…光様、貴女はどうしてそのように露骨な表現を…」
と、呟きながらも、梨央の成長しつつある女性らしい美しい姿を思い浮かべ、その梨央が縣に抱かれる光景を妄想してしまう。
いたいけな華奢な肢体の梨央を優しく抱きしめ、唇を奪う縣…。
…何を私は…!不埒なことを…!
慌てて首を振る。
そして、己に言い聞かせるように毅然と口を開く。
「縣様はご立派な紳士です。旦那様や梨央様の信頼を裏切るようなことは、なさいません。私は縣様を信じております」
…漆黒を溶かしたような夜空に星が瞬いていた…。
/233ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ