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月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第6章 あの月の頂で
「…あ…ああ…っ…ん…!」
綾香の細く長い指の侵入に、梨央の身体は激しく反応する。
その衝撃に後ろに仰け反り、梨央の華奢な身体は葡萄棚の硬い柵に押し付けられた。
梨央の白くか細い腕が踠いて柵を掴もうとするのを見るや否や、月城が静かに二人に歩み寄る。
二人の愛の交歓は邪魔をせずに、さり気なく梨央と葡萄棚の間に入る。
「梨央様のお身体に傷が付きます。私に寄りかかられてください」
と囁く。
梨央は快楽に喘ぎながらも、背後の月城を振り返る。
月城は梨央の背中を護るように優しく抱きながら、梨央をじっと見つめた。
「…つき…しろ…恥ずかし…」
辛うじて残る羞恥心から、梨央は涙ぐみながら首を振る。
「…お泣きにならないでください、梨央様。…淫らな梨央様は極上の美しさです…」
月城の切れ長で澄んだ瞳が梨央を賞賛するように微笑む。
「…月城…」
梨央と月城は一瞬、濃密に見つめ合う。
その様子をつぶさに見ていた綾香は、形の良い唇の端に妖艶な笑みを浮かべる。
「貴方は世界一優秀な執事だわ。梨央を誰よりも美しく輝かせることを心得ている…でも…梨央は私のものよ」
そう言うや否や、綾香は梨央の唇を強引に奪い、荒々しく舌を絡める。
「…んっ…!は…あ…ああ…んっ…」
綾香の指が再び、梨央の花芯の奥を執拗に犯し始める。
小猫がミルクを舐めるような淫靡な水音が響く。
「…ああ…や…んっ…おねえ…さま…」
快美感に絡め取られ始めた梨央は、後ろに仰け反る。
月城の細身だが逞しい身体が優しくしっかりと梨央を抱きとめる。
月城の決して乱れない吐息が梨央の耳元を擽る。
梨央の口内は綾香の舌に犯され、濡れそぼる秘所は綾香の巧みな指で縦横無尽に犯される。
綾香の麝香の香りと月城の水仙の香りが梨央の脳裏一杯に広がり、朦朧とした意識の中で梨央は譫言のように口走る。
「…ああ…い…い…すごく…んん…っ…!」
「…気持ちいい?梨央…」
「…い…いい…すごく…きもちい…い…」
綾香は梨央の露わになったままの小ぶりだが可憐で美しい乳房をゆっくり握りしめ、愛撫する。
「…すごく感じやすいわね…月城に見られているからかしら…?」
「…そ…そんなこと…」
狼狽しながら首を振る。
「…嘘…だって、こんなに濡れているわ…ほら…」
透明な蜜に塗れた白く美しい指を二人に翳す。
梨央は耐えきれない羞恥から涙ぐみ、瞼をきつく閉じた。

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