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月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第2章 My Fair Lady
伯爵は愛しげに梨央を抱き上げる。
そして、梨央の白く滑らかな頬にキスをする。
「可愛い私の梨央、今夜は月城に何を読んで貰うのかね?」
梨央はにこにこ笑いながらシンデレラの絵本を見せる。
「シンデレラよ!梨央、シンデレラのお話が大好きなの!」
「そうか…。シンデレラか…。
…梨央の王子様はどこにいるのかな…?…もしかしたらもう巡り逢っているのかな?」
梨央と額を合わせながら伯爵は微笑む。
…梨央様の王子様か…。
きっと名門貴族の子弟で、賢くて、地位も名声も財産も全てを兼ね備えた素晴らしい男性なのだろうな…。
月城はそっと静かに目を伏せる。
梨央は嬉しくてたまらないように伯爵の額に自分の額を押し付け、
「もう逢っているわ!だって梨央の王子様はお父様だもの!」
伯爵は目を丸くして、楽しげに声を上げて笑う。
月城も梨央の無邪気さに思わず、笑いを漏らす。
…可愛いな…梨央様…。
「そうだった、梨央!梨央の王子様はお父様だ。いつか一緒に舞踏会に行こうね」
そのまま梨央を高い高いする。
梨央の白いドレスのレースのスカートがふわりと広がる。
梨央が弾むように笑う。
…素敵な親子だな…。
月城は二人の愛情溢れる様子に、心がじんわり温かくなる。
…ノックの音が聞こえ、乳母のますみが扉を開ける。
「梨央様、もうお寝みのお時間ですよ。ミルクとビスケットを召し上がらなくては…」
「お寝み、私の愛しい梨央。良い夢を…また明日逢おうね」
伯爵は優しく梨央の額にキスをすると、床にそっと下ろす。
「はい、お父様。お寝みなさい。…月城、すぐに来てね!」
梨央は月城を振り返りながら、ますみに手を引かれて図書室を後にした。
そして、梨央の白く滑らかな頬にキスをする。
「可愛い私の梨央、今夜は月城に何を読んで貰うのかね?」
梨央はにこにこ笑いながらシンデレラの絵本を見せる。
「シンデレラよ!梨央、シンデレラのお話が大好きなの!」
「そうか…。シンデレラか…。
…梨央の王子様はどこにいるのかな…?…もしかしたらもう巡り逢っているのかな?」
梨央と額を合わせながら伯爵は微笑む。
…梨央様の王子様か…。
きっと名門貴族の子弟で、賢くて、地位も名声も財産も全てを兼ね備えた素晴らしい男性なのだろうな…。
月城はそっと静かに目を伏せる。
梨央は嬉しくてたまらないように伯爵の額に自分の額を押し付け、
「もう逢っているわ!だって梨央の王子様はお父様だもの!」
伯爵は目を丸くして、楽しげに声を上げて笑う。
月城も梨央の無邪気さに思わず、笑いを漏らす。
…可愛いな…梨央様…。
「そうだった、梨央!梨央の王子様はお父様だ。いつか一緒に舞踏会に行こうね」
そのまま梨央を高い高いする。
梨央の白いドレスのレースのスカートがふわりと広がる。
梨央が弾むように笑う。
…素敵な親子だな…。
月城は二人の愛情溢れる様子に、心がじんわり温かくなる。
…ノックの音が聞こえ、乳母のますみが扉を開ける。
「梨央様、もうお寝みのお時間ですよ。ミルクとビスケットを召し上がらなくては…」
「お寝み、私の愛しい梨央。良い夢を…また明日逢おうね」
伯爵は優しく梨央の額にキスをすると、床にそっと下ろす。
「はい、お父様。お寝みなさい。…月城、すぐに来てね!」
梨央は月城を振り返りながら、ますみに手を引かれて図書室を後にした。